2012年2月3日金曜日

子宮の造影CT

Radiographicsから
Normal or Abnormal? Demystifying Uterine and Cervical Contrast Enhancement at Multi- detector CT

通常、婦人科疾患を疑われた場合は画像検査としてまずエコー、次にMRIという優先順序である。通常はCTが第一選択になる事はないが、腹痛の精査などで偶然子宮の異常が発見される事がある。
造影CTで子宮体部と頸部がどの様に描出され、それが異常なのか正常なのかを説明している。

子宮体部
 Type1:内膜下かつ/または子宮筋層の外層が染まる
 Type2:子宮筋層が全体に強く染まる
 Type3:子宮筋層全体が淡く染まる(閉経後に多いタイプ)
これらは月経周期や造影剤の注入速度、撮影までの時間、心拍出量などで変化し、その意義はよくわかっていない。

子宮頸部
  子宮頸部の造影パターンはTarget状の三相構造が認められることがありMRIに類似している。体部でType3がみられた場合は三層構造は認められない。
子宮頸癌と正常の子宮頸部はともに体部と比べて造影効果が弱い。矢状断や冠状断で観察して子宮頸部と体部が明瞭に区別できる場合は正常の事が多い。

分娩後の子宮について
 分娩後6−8週までは子宮内腔が拡大していても正常。臨床的に感染を示唆する所見がなければ、3週間までは子宮内の空気を認めてもよい。
胎盤脱落部位の筋層は一部欠損したり血管増生が認められることがある。



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