2011年12月23日金曜日

椎体形成術は呼吸機能を改善する

疼痛緩和に関しては、経皮的椎体形成術の効果を疑問視する論文がいくつか出ています。
Effectiveness of vertebroplasty using individual patient data from two randomised placebo controlled trials: meta-analysis.
A randomized trial of vertebroplasty for painful osteoporotic vertebral fractures.
A randomized trial of vertebroplasty for osteoporotic spinal fractures.

 今回は椎体形成術の呼吸機能への効果について日本からの報告。
Added Value of Percutaneous Vertebroplasty: Effects on Respiratory Function
椎体形成術前、1日後、1ヶ月後でVC%,%FVC,%FEV1を比較した。
1ヶ月後ではVC%が有意に改善。1椎体よりも複数の椎体形成をされた群、腰椎形成群よりも胸椎形成群でよりVC%は改善した。

2011年12月18日日曜日

人名付き骨折のまとめ

Radiographicsから
Musculoskeletal Eponyms: Who Are Those Guys?

フランス人が多い。
この中で放射線科医は
Chance骨折の George Quentin Chance(イギリス人)、
Hill-Sachs骨折の Harold Arthur Hill 、
Maurice David Sachs(アメリカ人)、 Kienböck病のRobert Kienböck(オーストリア人)。




2011年12月12日月曜日

小児の間質性肺疾患

Case 37-2011: A 9-Month-Old Boy with Recurrent Tachypnea and Respiratory Distress
小児の間質性肺疾患
聞いたこともなかったNEHI. 濾胞性細気管支炎の類縁疾患?
すりガラス陰影(特に中葉、舌区)やair trappingによるモザイクパターンがHRCTで認められる。 予後は非常に良い。
Neuroendocrine Cell Hyperplasia of Infancy: Diagnosis With High- Resolution CT

2011年12月10日土曜日

大動脈瘤の手術

The Elephant Trunk Procedure for Aortic Aneurysm Repair: An Illustrated Guide to Surgical Technique With CT Correlation
大動脈弓部から下行大動脈置換ではエレファントトランク法という2段階に分けた手術が行われることがあります。
弓部置換後のCTで解離か!?と思うときがありますが、このエレファントトランクだったりします。
きれいな絵が載っていてわかりやすい。

物理学者アインシュタインはセロファンを用いて大動脈のラップをされ、破裂するまで6年間生きたそうです。

従来の胸部単純写真による検診よりも20%死亡率が低下!!?

Reduced lung-cancer mortality with low-dose computed tomographic screening.
National Lung Screening Trial (NLST)の結果
55歳から74歳までのヘビースモーカー5万3千人を対象とした試験で、低線量CTによる検診群では胸部単純写真群よりも 肺癌による死亡率が20%も減少したというもの。

overdiagnosisによる不要な侵襲的検査や手術が行われてしまうことや、莫大なコストがかかることなど議論も多い。
Medscape記事